私は海外旅行というものを○十年生きてきて、2度しか経験していない。20歳の時にウェストコースト、25歳の時にニュージーランド、それだけ。
ニュージーランドは、新婚旅行。まだまだ海外旅行が贅沢旅行であることが当たり前の時代だったけれど、今思えばちょっと勿体無かったなあ。
その当時はまだ若かった私、のどか過ぎる程の風景に退屈してしまってた。休憩ポイントごとに他の新婚さんは写真撮ったりしてたけど、私はそんなことに興味がなくて友達や先輩にひたすら絵葉書を書いていた。その事は後で夫婦喧嘩の種にもなったりしたっけ。
それよりもウェストコーストの旅は今でも私の心を波打たせるほどの刺激に満ちていた。そこで聴いた音楽、真夏の陽射しに溢れた海岸通り、出会った異国の人々。
時々、R&Bなんか聴いていると突然当時の風景がフラッシュバックしてくる。UCバークレー校のキャンパス通りなんて思い出すと何故か涙が出そうになるんだ。
偶然買ったチケットで、初めてのミュージカル体験。小さな劇場が満員になっていて名もなき(多分)劇場内は、あたかもブロードウェイの大スターを迎えるかのような熱気と興奮と楽しさに満ちていた。
行き当たりばったりの宿探しもスリル満点だった。移動で乗ったバスの運転手が親切にユースホステルを紹介してくれたこともあった。ちょっとお高いかな、と思って泊まったホテルが意外とリーズナブルで嬉しかったり。朝食を食べに、ハリウッドの通りをぶらぶら探して入った安っぽいお店のワッフルの美味しかったこと!
比較的安全かと思っていたサンフランシスコでは、「この間、日本人の女の子が誘拐されたばかりだ。この地区より北には絶対に立ち入ってはいけない。」と土産物屋のおばちゃんに脅かされて震え上がったこともあった。
あの頃、アメリカはその名前を口にするだけで憧れで胸が弾むほどだった。
憧れと憎しみが裏返しで今の私の中にある。絶対にあの時出会った人々はうそ偽りなく美しい心を持って存在していたし、今のアメリカにも同じく美しいものを愛する人々が、一人一人としては存在するはずなのだ。でも、国として見たらどうなんだろう?
指導者が必要だとおもうなあ。もっともっと国を大切に思う指導者が。
この問題についてはゆっくり考えたいね。―またいずれ。
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